大洋を一方向に循環する海水の流れのことを、海流といいます。海流の成因には様々な要素が関係していますが、主なものとしては貿易風や偏西風などの地球規模での風の流れや、海水の水温差、海面高度の差などを挙げることができます。
温暖な海域から流れてくる海流を暖流、冷涼な海域から流れてくる海流を寒流といいます。我が国の周辺海域には、暖流として黒潮と対馬海流が、寒流として親潮とリマン海流が流れています。
海流の存在は、砂浜から海を眺めているだけでは分かりにくいかもしれません。ですが、砂浜に打ち上げられた漂着物には海流が反映されていることがあります。日本国内であれば、暖流の影響を受ける海岸にはココヤシやモダマなど、南方に生息する植物の種子がはるばる流れ着くことがあります。
漂着したココヤシの種子(2024年2月・千葉県館山市平砂浦)
参考文献
公益財団法人 日本海事広報協会「海流はどうしておきるの」
https://www.kaijipr.or.jp/mamejiten/shizen/shizen_11.html