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スナガニを観察しよう

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スナガニOcypode stimpsoniOrtmann, 1897は十脚目スナガニ科に属するカニの一種です。甲羅の幅(甲幅)が成長しても3 cmほどの小型のカニで、とても警戒心が強く、人の気配を察知すると砂地に掘った巣穴に素早く逃げ込みます。夜行性で、夜に活発に活動します。おもに6月から9月に活動し、冬季は砂の中で越冬します。

昼間にスナガニの巣穴を掘り返すと、巣穴の奥にいるスナガニをつかまえることができます。その手順は以下の通りです。

① 巣穴を見つけたら、近くの乾いた白い砂を巣穴に入れます。これが巣穴を掘る上で目印になります。ちなみに、雨の日など砂が湿っている時は、木の枝などで代用することができます。

② 巣穴の中の白い砂を目印にしながら、スコップや手を使って砂地を掘り進めます。その際、スコップはスナガニを傷つけてしまう恐れがあるので最初の10 cmほどにして、できるだけ手を使いましょう。

③ 数十cmから50 cmほど掘り進めると、巣穴の中にいたスナガニが飛び出してきます。動きが早いので、逃げられないように気をつけましょう。

④ 掘った穴は埋めましょう。スナガニは観察が終わったら戻して、軽く砂をかけてあげてください。

スナガニはコメツキガニやシオマネキなどと同じように、左右のハサミ脚の大きさが異なります。使い方も異なるため、巣穴の掘りかたや餌の食べ方などを観察してみると面白いかもしれません。

参考文献
公益財団法人 環日本海環境協力センター 吉田尚郁, 魚津水族館 稲村修 木村知晴, スナガニ観察・調査ハンドブック2017
https://www.jsbionetwork.jp/app/website/wp-content/uploads/subagani-handbook.pdf

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