海岸に堆積した土砂は、その粒の直径によって、礫、砂、泥に区分されます。礫は直径が2mm以上、砂は0.075mm~2mm、泥は0.075mm以下の鉱物の粒をそれぞれ指します。
砂は河川によって削り取られ、運ばれることで陸から供給されるほか、波によって海岸崖が削られることで供給されたり、サンゴや有孔虫などの生物遺骸から供給されたりと、様々なものに由来します。河川から供給される砂は、その流域の地質によって色彩が異なります。場所によって白っぽい砂浜があったり、黒っぽい砂浜があったりするのは、そのためです。生物由来の砂として有名なものにはサンゴ砂や星砂があります。これらはおもに南方の砂浜で見られ、前者はサンゴが砕けて小さな破片となったもの、後者は有孔虫の一種が死んで殻になったものです。参考文献
須田雄輔(編). 2017. 砂浜海岸の自然と保全. 株式会社生物研究社. 東京.
A.C. Brown, A. McLachlan [著] ; 須田有輔, 早川康博訳. 2002. 砂浜海岸の生態学. 東海大学出版会. 東京.
浜口哲一. 2009. 海辺の漂着物ハンドブック. 文一総合出版. 東京.