陸と海の境界である海岸部には、様々な地形が形成されます。その中で、打ち寄せる波による堆積の作用が強くはたらく海岸には、砂や礫といった堆積物が集まります。このようにしてできる海岸のことを、砂浜海岸と呼びます。砂浜海岸のうち、砂粒の直径が2mm以上の海岸が礫浜、0.075mm~2mmの海岸が砂浜です。四方を海に囲まれているわが国では、全部で35,278㎞の海岸線のうち10%を超える4,651㎞が、砂浜や礫浜などの「砂浜海岸」であるとされます。
砂浜は貝やカニ、ゴカイの仲間など、様々な生物を育む場所となっているほか、さらには、海と陸の間を繋ぐ環境(エコトーン)としても機能しています。社会的には、海水浴や貝殻拾いといったレクリエーションの場としての役割や、波浪を弱め浸水を防ぐといった防災的な役割を担っています。
参考文献